大阪・泉南アスベスト国賠訴訟の最高裁「勝利判決」への声明

解像度D

1.10月9日、最高裁は,泉南アスベスト国賠訴訟の判決において、国の責任を認め、1陣・2陣あわせて原告89人 (被害者原告59人)に原告勝訴の判決を言い渡しました。

2.私たちは、泉南アスベスト国賠訴訟が、首都圏建設アスベスト訴訟と同様に国を相手取りたたかってきたことから、「泉南の勝利は、建設の勝利」と共同のたたかいを進めてきました。最高裁において、はじめてアスベスト被害を放置した国の責任を断罪する画期的な勝利判決を勝ち取ったことに対して、8年5か月間に及ぶ泉南原告・支援者・弁護団の奮闘に心より敬意を表します。

3.建設アスベスト訴訟の横浜地裁は、「アスベストの使用を禁止したら雇用を失うから規制しなかった」とした不当な司法判断を行い、泉南アスベスト国賠訴訟(1陣高裁)も同様の産業優先の判決を受けています。私たちは、この判断と全面対決してたたかってきましたが、2013年12月の泉南アスベスト国賠訴訟2陣の大阪高裁は、アスベスト被害を放置した国の責任を断罪し、国の規制権限不行使の違法性の判断基準として、「労働者の生命、身体に対する危害を防止するものなので、できるだけ速やかに・・・適時かつ適切に行使されなければならない」としました。今回の最高裁がこの立場で良識ある判断を下したことは、これまでの審理の集大成であり、評価できます。

4.国の責任の明確化と被害救済の枠組みが示された本判決は、全国6地裁・2高裁でたたかわれている建設アスベスト訴訟に大きな影響をあたえるものです。

5.私たちは、国が最高裁の判断を真摯に受け止め、①建設アスベスト被害者補償基金の創設、②労災制度の改善と石綿救済法の抜本改正、③総合的アスベスト対策の推進を内容とするアスベスト被害の全面解決に向けてすみやかに見解を示し、行動を開始することを求めます。

6.私たち建設アスベスト訴訟は、来る11月7日、福岡地方裁判所において、判決を控えており、必ずや本判決をひきつぎ国の責任を明らかにするとともに、アスベスト製造企業を断罪し、明快な原告勝訴判決を勝ち取るため全力でたたかい抜く決意です。

7.アスベスト被害を解決せよとの世論は高まっています。国が敗訴を真摯に受け止め、全面解決に向けて誠実に対応することを求め、首都圏建設アスベスト訴訟統一本部は、泉南アスベスト国賠訴訟の仲間とともに共同の取り組みをいっそう強化してたたかい抜く決意です。

首都圏建設アスベスト訴訟統一本部事務局