関西建設アスベスト訴訟大阪地裁勝利判決!

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関西建設アスベスト訴訟大阪地裁判決に対する声明

 

声  明
2 0  1 6 年 1月 2 2 日

関西建設アスベス ト大阪訴訟原告団・弁護団 関西建設アスベス ト訴訟統一本部

1.  大阪地方裁判所第 1 6 民事部  (森木田邦裕裁判長)  は,本日,関西建設アスベス ト大阪訴訟(原告数 3 3 名被害者 1 9 名) において,国の責任を認め,総額 9 7 4 6 万円の支払いを命じ る原告勝訴の判決を言い渡した。
本訴訟は,建設現場で働く中で,石綿建材か ら発生した石綿粉じんにばく露し,石綿肺,肺がん,中皮腫などの深刻な病に羅患した建設作業従事者とその遺族が,石綿建材を製造販売した建材企業と規制 を怠った国に賠償を求めたものである。本判決は,全国3高裁 ・5 地裁で争われている訴訟のうち,横浜地裁判決,東京地裁判決,福岡地裁判決に続く4番目のものである。
2 . 本判決は,建設アスベスト被害について,東京地裁判決,福岡地裁判決に続き三度国の責任を認めた。
泉南アスベスト被害については,一昨年の最高裁判決をもって国の責任が確定しているが,建設アスベ スト被害についても,国の責任を認める司法判断の流れは,もはやゆるぎないものとなった。もっとも 本判決は,いわゆる 「一人親方」 については労働安全衛生法の保護対象に含まれないとして救済を拒否 した。これは,労働者と同様に建設現場で働き,アスベスト被害を受けた一人親方の実態から目をそら す極めて不当な判断と言わさやるをえない。
3 .  また,本判決は,原告らが,個々の被害者ごとに,ばく露した可能性が特に高い建材を特定 したにもかかわらず,建材企業の責任を全て否定し た。これは,利益追求のためアスベス トの危険性を隠蔽して,石綿建材の製造・販売を継続した建材企業を免責する ものであり,許しがたい。
4 .  本判決は,三度国の責任を認めたことに大きな意義がある。また,新たに平成7 年時点にお いて,白石綿を含む全て の石綿の製造等を禁止する規制権限を行使し なかったことが違法であ ると判断した点も重要である。本判決が建材企業の共同不法行為責任を否定 した点,一人親方 を救済 しなかった点は不当であるが,被害者らが,石綿関連疾患に罹患 したのは,建材企業ら が製造・販売した石綿建材が原因であり,建材企業が被害者救済に責任を負 うべきこと,一人 親方も本来救済の対象 とされるべきことは何ら揺るがない。
5 .  本訴訟では被害者 1 9 名のうち,すでに 1 3 名が亡くなっており,原告らの  「命あるうちに救済を」 の願いは切実であ る。
国及び建材企業らは,本判決を真摯に受け止め,一人親方を含む全ての建設アスベス ト被害 者が早期に救済 されるよう,「建設作業従事者にかかる石綿被害者補償基金制度   (仮称)  」  を創設すべきである。また,国は,解体・改修工事等,建設現場でのアスベス ト飛散を防止す る ために万全の対策を行い,将来の被害発生を 完全に防止すべ きである。
私達は,アスベス ト被害の救済と根絶のため,全国の被害者 ,支援者,および市民と連帯し て,今後も奮闘する決意である。

以上